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音楽

Lil Wayneをゲストに迎えたDababyの新曲MVを見た

DaBaby - Lonely (with Lil Wayne) [Official Video] - YouTube

ジョーカー扮するピエロメイクで登場したDababyはメンタルヘルス施設のセットで昨年拳銃自殺を行い亡くなった兄の話をしながらメンタルヘルスの重要性を訴える内容だった

特に印象に残るのは2ヴァース目の

「自分の兄弟が命を落としたらお前はどうする? 俺は他のラッパーがそうしてるみたいにこの事をラップして金を稼いで好き勝手に生きてるんだぜ 一番大切だったものが崩壊しているのを眺めて燃えてるんだ お前には俺の気持ちがわからない」(昨年Dababyは亡き兄に捧げたEPをリリースしている)

という自虐に満ちた部分だ。そもそもこの曲のフック自体が「おれは孤独な殺人者」と自虐していて、正当防衛が認められているが未成年の強盗を撃ち殺してしまった事、今年のローリングラウドでステージ上でAIDSを揶揄する差別発言で多くの出演予定だったフェスや企業との契約をキャンセルされSNS上で大炎上した事に関してもこの曲の心情には秘められている気がする(そして上記の2ヴァース目のように他のラッパーがそういった悲しみを表に出して歌うことに対して批判的に見える) 

Lil Wanyeはマイケルジャクソンを引用(You are not alone)しながら「君は1人じゃない」と寄り添う形を取っていた。

ローリングラウドの件は彼ができる限りにおいては最大限も思える行動と謝罪をその後にはしているので、まぁ、ね…

ダベイビーが9つのHIV/エイズ支援団体の会合に参加したと報じられる。自身の発言についても改めて謝罪。 | HIP HOP DNA

 

 

君のくれるまずい飴

 

 

冬虫カイコ先生の短編集がセールになってたので買った

思春期の少女たちの仄暗い感情、刹那的だけどその瞬間の狂おしい程の切実さを淡々と描いた短編たちで全体的に人物は淡白なのに対して背景や作品内に登場する印象的な物は緻筆に描き込まれている。

特に良かったな〜〜と思ったのが「やさしい棺桶」「離郷」「春の蛹」だった、別離の話が好きなのは我ながら分かりやすい。

それ以外だとやはり引越し先の生臭い臭い立ち込める漁師町になじめない硝子とその彼女を見つめる友人・蛍とを描いた「泳ぐ花」だろう。