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最早日記というかたまに気分で描くだけの謎文章という様相を呈してきた。

簡素に見た漫画、アニメとか書いた音楽をざっとまとめよう

 

Re:cycle of the PENGUIDRUM

輪るピングドラム 前編「君の列車は生存戦略

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ただの総集編映画、けれど新しく産まれ直した懐かしくも全く新しい物語。

2時間の映画に組み直され、リズムが変わり、構成が変わり、キャラクターの感情をバトンのように繋いでいく事で物語が目指している方向性を分かりやすくしている。

彼らの過去と現在を頻繁に交錯させ、彼らが必死に戦っている現在の裏にどんなバックボーンが秘められているのかを早々に種明かしすることで、生き足掻く彼らの切実さをリアルタイムに感じさせられてもう何度も見てきたのに初見のように胸に迫ってきた。

そして映画中盤に差し込まれる実写パート、2011年の物語にようやく現在が追いついた、ピングドラムの世界観に追いついてしまった、我々は氷の世界に流れ着いちゃったんだという実感がきて、とても寂しい気持ちになった。

総集編だからな〜という気持ちで敬遠して欲しくない、一つの映画としてきちんと耐えうる作品になっている。

 

ドクターストレンジ2 MoM

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サム・ライミ監督の作家性というかセルフオマージュに終始していて、展開もめまぐるしく、熱狂的なファンへのサプライズと目配せも織り交ぜて…と大変忙しく、情報量に満ちていて初見では圧倒されたが冷静になってみると…みたいな映画だった。

MCU映画はサプライズをドラッグのように提供し続けてファンがそれを熱狂的に求め受容するという流れが起きている、という話は聞いていたが、ここ3ヶ月ほどで作品を一気見してきたがこの流れが過剰になってきている事はよく分かる、更にマルチバース(別次元)展開が加速していく事で「別次元の同一キャラクターを誰が演じるのか」など大人の事情に左右されたファンサービスを今後の布石として仕込んでおく実験的な施策も今回垣間見える作りになっていた、肥大化していくサプライズに終始せず面白い作品を作り続けることができるのか不安になるバランスの映画だった。

ただやっぱりこのドラッグは美味い……。

普通に前提知識も無く、いきなりでもこのアトラクションのような映画を見て欲しいな。

 

Jack Harlow-Come Home The Kids Miss You

ジャック・ハーロウのアルバム、安全な領域で全然挑戦していない、でもそれって悪いことばかりでは無くて、肩の力が抜けてるからこそ聴きやすい。

リリックの内容もやっぱり薄いという感触は否めなく、批評家筋の評価は低い(Pitchforkだと2.9点)

でもFirst Classとか良い曲はあるのでそんなに…悪くは無いと思うんだけど、Roddy Ricchのアルバムの酷評といい、ラッパーはステージを登っていくごとにリリックから内面の成長や飛躍が見られないと手のひらを返したように叩かれるから大変だなと思う、でもケンドリックの新作にそんな心配は全く無いんだよな、富士山より高い期待を簡単に飛び越えてきてくれる筈。