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カニエ・ウェスト ドキュメンタリー

ネットフリックスのカニエ・ウェストに迫るドキュメンタリー3部作の1作目。

1週間ごとに続きを配信していくスタイルらしい。

まだ半分しか見ていない。シカゴからニューヨークへ飛び出しラッパーとして成功する事を夢みたが、ラッパーとして認められずプロデューサー・ビート要員として燻っていたカニエをこの頃から友人が間近で捉え続けた貴重なドキュメンタリー。

他人のためにビートを作り続けながらたくさんのレコード会社に売り込みをかけていく様子が見れる、彼のビートを無料で使おうとする者、契約すると口約束しながらビート要員としてしか見ない者など粗雑に扱われるカニエの様子が映像を通して見ることができる。

そんな時でも自分を見失わず、自信に満ち溢れ走り続けるカニエはとても魅力的だ。

印象的なのはJay-Zの居るロッカフェラ・レコードにアポ無しで売り込みをかけるシーン、オフィス中を歩き回り人を捕まえては自分の曲を聴いてもらう、途中で聴いてくれている人が電話対応をしたり、他の社員に話しかけられたりする中で手持ち無沙汰にするカニエの緊張が伝わってくる。

続きは明日に見よう。

 

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鬼滅の刃」と「地元最高!」を結び合わせて語られる荒んだコミュニティが形成されるまでの流れの考察が面白かった。

鬼滅の刃と地元最高!を関連付ける発想があるんだ。すご。

同環境で同じ価値観の合う者同士でコミュニティを形成し、世代を経るごとに社会から隔絶されていくという流れ。

 

ケンドリック・ラマーのアルバム「good kid, m.a.a.d city」も同じような事を描いている。

アメリカでは、白人の麻薬使用者の数が黒人を大きく上回るにもかかわらず、麻薬関連の逮捕の8割以上を黒人が占めている。その理由は、警察が黒人が住む地域を取締りの標的にしているからだ。前科があると就職できないため、再犯を重ねるケースも多い。
また、レーガン政権時代に成立した厳格な麻薬取締法では、黒人の使用が多いとされる固形コカイン「クラック」に対して、粉末コカインの100倍の懲役年数が課せられる。(100 to 1法)こうした理由から、黒人の家庭では父親や息子が長期間不在になり、残された家族は精神的にも経済的にも被害を受ける。そして、貧困のサイクルから抜け出せないゲットーの子どもたちは、唯一の選択肢として麻薬取り引きを始めてしまう・・・という負のサイクルだ。

ケンドリックはその環境の第二世代、コミュニティは破壊され、父親という大人のロールモデルも居ない、そのような環境下では良い子(good kid)に育っても荒んだ街の環境に取り込まれて歪んでしまうという事を告発し、ケンドリック自身はその中で音楽の道を追求するか、街の若者と同じように環境に飲み込まれギャングとして生きるかの葛藤を描いたアルバム作品だ。

楽曲Swimming Poolsはまさにそうした環境の中で同調圧力に従い酒を飲む様子が描かれている、そして楽曲の後半にはケンドリックを襲ったケンドリックの恋人の兄に仲間と復讐しに行き、逆に仲間を撃ち殺されてしまう。ここでケンドリックの人生の分岐が発生する。

Swimming Poolsに続く楽曲で彼はこれまでの人生に初めて疑問を抱く。

一連のTwitterのスレッドから、人がこれまでの常識や環境に疑問を持ち抜け出す事は本当に難しい事だと思わされる。

 

ヒプマイにSwimming Poolsを元ネタにした曲があったな…