6/27〜28

雑記

・有給が貯まってたので3日休みを取った、それじゃあ何をしたのか?というと別に何もしてない……。アニメは見てた。

他に有意義な過ごし方も出来たはずなのに……。

 

・サボテンが調子を崩したかな?と思ったわずか1日も待たずにダメになってしまった、根腐れなのだろうか……。育てやすいとされるサボテンすら満足に育てられないとは、ごめんよ。

 

 

見たもの

・スキップとローファー

地方の小さな中学校から、東京の高偏差値高校に
首席入学した岩倉美津末。
カンペキな生涯設計を胸に、ひとり上京してきた 田舎の神童は、勉強はできるけれど距離感が独特でちょっとズレてる。 だから失敗することもあるけれど、その、天然っぷりにクラスメイトたちはやわらかに感化されて、十人十色の個性はいつしか重なっていく。
知り合って、だんだんわかって、気づけば互いに通じ合う。
だれもが経験する心のもやもや、チンテンした気持ち。
わかりあえるきっかけをくれるのは、かけがえのない友達。
ときどき不協和音スレスレ、だけど
いつのまにかハッピーなスクールライフ・コメディ!

主人公のみつみちゃんと、元子役の過去をもつイケメン・志摩くんとのラブコメが中心に据えられながら、タイプが違う人々の交流が描かれていくアニメ、普通高校の、ばらばらでいろんな人が集まってくる混沌とした感じが丁寧に描かれていると思う。

みつみちゃんは地元の石川県の過疎を解決したく、そのために東大を目指して将来は官僚になるという夢を持ち、純粋で、何事にも一生懸命だけど天然で少しから回ってしまうという女の子、対する志摩くんは元子役で、ふんわりとした雰囲気をまとい、場の空気も読めてクラスの中心に居る紳士、その端正な容姿を自覚して、そういった容姿が起因で人間関係に深く関わっていく事を避けて周囲の人たちに薄く壁を貼って浅い人間関係を保つ、物事に諦観をしてしまって変に大人びてしまった男の子。

みつみちゃんが狭い田舎のコミュニティから東京に飛び出して、急に大勢のいろんなタイプの人と関わることによって、人との距離感に悩みながらも頑張っていくみつみちゃんの持つ天然さ、善性がプラスに働いていくだけじゃなくて、それは無自覚に他人を傷つけてしまう描写もちゃんとあり、そういうみつみちゃんの性質が志摩くんとの関係をギクシャクさせる6話のエピソードが特に好き。

学校を何となくサボってしまった志摩くんに対してモヤモヤしたみつみちゃんと志摩くんの価値観の違いが衝突してしまうエピソードなのだが、その時みつみちゃんは「テスト期間中は授業で特に大事な事言うんだよ」「1年生でも期末テストは大事」だと、世間一般的な常識を無邪気に信じているみつみちゃんはその常識を切り口にして志摩くんが休んだことを咎めてしまう。

志摩くんには志摩くんの境遇から来る価値観や事情があるという事を想像できなかった彼女は、ギクシャクしてしまった関係に悩みながらも「そんな不真面目は良くない」とかそもそもそういった事が自分は言いたかったんだっけ?と考え直し、改めて今度は、志摩くんが休んでどう感じたのかという自分の気持ちを正直に話すことにした。「もっともらしい事言ったけど、ほんとは、志摩くんが来ないとつまんないから来てよって、言いたかっただけなんだ。」

そういった世間一般の常識を内面化した意見よりも、率直な自分の気持ちを伝えるほうがよっぽど志摩くんには素直に響く。

スキップとローファーにはこういったそれぞれの人物がそれぞれの経験から基づく偏見に基づいて相手を判断し、コミュニケーションを取っていく中で「違う、そうじゃないんだ」と気づかされていくシーンがとても多い。

そういった穿ったコミュニケーションをしていた自分自身を恥じ、反省しながら相手のことを理解し、同時にそういった偏見を持っていた自分を客観視し自分自身を見つめながら友情なり恋心を深めていく事の連続、それって凄く人間関係の真理だよなぁ…。と思いながら見ていた。

特に自分はみつみちゃんと同じように志摩くんの事がちょっと良いな、と感じているクラスメイトのミカちゃんが好きで、彼女は過去のルッキズムにまつわる経験で傷ついた過去からオシャレに気を配って、ヒエラルキーの高い部活やコミュニティに参加して…と他人軸の中で生きながらもがいている子だ、そういう生き方をしている彼女は、飾らずに空気を読まない、オシャレでもないのに志摩くんと仲良くなっていくみつみちゃんを見て暗い気持ちを抱いてしまったり、シンプルなスタイリングでも存在感を隠せないほどの美人であるクラスメイトの結月ちゃんに嫉妬してしまったり、そんな自分を顧みて自己嫌悪したり…ととても難儀な子で、きっと自分含めきっと多くの人が一定以上に共感してしまう複雑な子だ。

 

ミカちゃんに「わかる〜」と共感する一方で、社会構造が作り出す言説やゲームルールに則ってそこで競争する事によって苦しんで欲しくはないな〜とも思う。